2008年 11月 15日
神奈川県大会1日目
日本女子大学附属「オペラ座の少女」、カリタス女子「青の向こう側」、県立大船「音楽劇『アニータローベルのじゃがいもかあさん』」、三浦「だから、僕らは泳ぎ続ける」、県立横浜緑ヶ丘「魔女ものがたり 魔女の猫探し」の5作品を堪能。今年の神奈川はレベルが高い!
県立大船の「音楽劇『アニータローベルのじゃがいもかあさん』」。出演者なんと32名。この作品を上演できること自体、すごいです。上演も見事なもので、去年の「山姥」よりも洗練されている気がしました。母親役の女子は存在感があるなぁ。彼女がいると舞台が引き締まる。声にもチカラがありますね。ちょっとトーンが低くて、高校演劇ではあまり聴かないタイプの声です。ひょっとして「山姥」の山姥役だった女子でしょうか。きっとそうでしょう。この作品、もし柏木陽さんが審査員だったらどんな講評をするだろう。気になるところです。
カリタス女子の「青の向こう側」。地区大会で名越志保さんが大絶賛していた、みちこの「何してるの?」の言い方。観ていて「これか!」と思いました。たしかに絶妙だ。地区大会の会場と比べて、この劇場は間口がやや狭いようですね。カウンターの上手側のスペースが窮屈になっている。そのためあの食堂の狭さが想像されて、むしろ効果的です。そこまで計算していたらすごい。この作品が生徒創作、生徒演出であることが信じがたい。映画で言うと、河瀬直美監督の作品のような。高校演劇で言うと、おととしの県立松戸の「見送る夏」にも通じる。1枚の風景画のなかにひと夏の時間を封じ込めたかのような逸品です。大満足。
北相地区の3作品をひとつも観られないのが残念。麻布大学附属淵野辺よりも高評価を得た作品を、ぜひ観てみたかったなぁ。川崎でお世話になった先生方に挨拶をして会場を出ます。JRで甲府まで移動。明日の山梨県大会で、私は審査員を務めます。いまいちど気持ちを新たに。審査員が熱くなりすぎてはだめ。冷静になりすぎてもよくない。明日は「冷静と情熱のあいだ」辺りに自分をセッティングして、また真摯に作品と向き合います。(はやし)
by futohen
| 2008-11-15 23:10
| 演劇一般