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「劇王Ⅲ」の感想その3

 劇団アルマルの感想は、長くなりそうなので、後回しね。

 今日の私は劇作家大会2005イン長久手の、受け付けのお手伝いに入ります。桃唄309のアサコさん、今日はお世話になりました。たいしてお役には立てず・・・。どうぞご容赦を。お弁当、ご馳走さまでした。「F」はFOODの「F」ね。←アサコさんと私の合い言葉だ。

 「劇王Ⅲ」の2日目の感想を、先にさらっと。

 「あっちむいてぽい」(飛ぶ劇場)

 俳優が舞台に慣れている様子で、安心して見ていられます。テンポもいいし、セリフの内容ほど下品な印象もなかったし、オチのつけ方もよかったと思います。感銘を与えるような類の作品ではないですけどね。投票用紙を私は白紙で提出したのだけど(ちなみに昨日もそう)、どれかひとつを選ぶならこれでした。

 「こんなのあったか?」(架空の劇団)

 出演者が3人とも私より目上の男性で、たぶんそのせいで舞台が落ち着いて見えました。女性が登場しないのは、昨日今日で、この作品だけですね。ただ俳優の座持ちが、私が期待したほどにはよくなく、微妙な「間」が作品のそこここに空いてしまったのが難点。

 私はあの「関所」は、幕開きのはじめからセッティングされていた方がよかったように思います。私の友人は、俳優が途中でソデにハケてしまわず、関所の周辺できちんとすべてを展開させるべきだと言っていました。たしかにそうかもしれない。

 観客の票がたくさん集まり、この作品が本日の1位になりました。観客の票が集まったのは、私の見方では、1本目の「あっちむいてぽい」の貢献度が大だと思います。「あっちむいてぽい」が客席をあたためて、やわらかくしてくれたおかげで、観客がこの作品をやわらかく受け入れられたのではなかろうか。「あっちむいてぽい」は巨乳が売りの女性漫才コンビのお話で、はからずも彼女たちが「前座」の役割を果たしたか。

 「4つ目の嘘」(劇団BOOGIE★WOOGIE)

 私のメモには「ロスコ」とだけあります。幕開きでロスコ(スモーク)を焚いている。最近はあんまり見ないですが、ロスコは小劇場っぽくて、いいですね。なつかしい。

 観客に「ダイイング・メッセージ」を配布したことを、審査員がさらっと批判(?)していましたね。舞台で、演劇として処理すべきことだったと。私の感想はむしろ逆です。観客に真相を推理させて(選択肢のひとつを選ばせて)、紙に答えを記入させて回収し集計するぐらいでもよかったと思います。この作品は20分間のクイズです、よーく芝居を見て考えてください、とあらかじめ宣言しておけば、観客ももっと熱心に見ますよね。

 「オアシス」(劇団清見潟)

 誠実で清潔な作品だったとは思いますが・・・。ごめんなさい。ほとんど寝ていて、ろくに舞台を見ていませんでした。「(略)いかに感動させるかが、云々」という、作家の方のコメントを聞いて、審査員の鈴江俊郎さんの表現を借りれば、私は開演前から「ヒイてしまった」のです。

 俳優のセリフ回しや、演出上の仕掛けなど、演劇としての工夫がもっとあってもよかったはずです。また作品全体としてセリフに依存しすぎです。すべてをセリフで語ってしまっているかのよう。耳で聞いているだけでも(寝ていたので・・・)、手に取るようにお話がわかりましたよ。観客の想像力をもっと引き出す工夫があれば・・・。(ただ今日の4作品は、多かれ少なかれ、どの作品もセリフで表現しすぎな嫌いはありました)。

 うん、以上です。今日は「あれ? こんなでいいの?」というか。失礼ながら残念ながら、昨日と比べ低調でした。そういうのは、クジのいたずらだなぁ・・・。昨日はハイレベルでしたよ。審査員も、持ち点が30点もありながら、合計で16点しか配点しなかった方や、4作品のうちの2作品に0点をつけた方もいて、採点に困っているような様子でした。

 今日の私のいちばんのトピック。それは終演後、ロビーで、かの畑澤聖悟さんをお見かけしたことだ。彼は顔もステキだが、なにせ体格がよく、「このヒト、何者?」テキな異彩を劇場ロビーで放っていました。明日の「劇王Ⅲ」の審査員を、畑澤さんはなさる。高校演劇全国大会最優秀賞、先日の国立劇場での上演を終えて、こんどは長久手で審査する側に立たれるわけだ。明日の「劇王Ⅲ」は、畑澤さんの講評が楽しみ。(はやし)
by futohen | 2005-09-03 01:49 | 演劇一般