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「逢いたい」

 浅井康博監督の「逢いたい」をDVD観賞しました。ツタヤの新作コーナーで見つけて、ふと手に取った。POPに「富山県で3万人を動員」云々と書かれていたのが気になったのです。富山県を舞台に製作された、インディーズっぽい感じの映画なのかなぁ。と。

 で。これがなかなかよかったです。好感が持てる。ちょっと高校演劇の作品にありそうな感じです。要素はかぶっていないんだけど、去年の麗澤高校の「夏祭り」を思い出しました。ストイックさが共通するのかなぁ。主人公のミコトが、素直にかっこよかったです。ハンサムではない。でもいい。ミコトみたいな男子が周囲の女子たちから想いを寄せられている、この小さくて素朴な世界に好感を持ちました。女の子もかわいい。シンじゃなくてアイのほうね。

 エンディング曲の「逢いたい」が、またいいですねー。歌詞がすごい。ただ「逢いたい」と、ポツリとつぶやくだけなのよ。それを延々繰り返す。「逢いたい・・・、逢いたい・・・、逢いたい・・・、」ていう具合に。こんなシンプルな歌が、妙に胸に響くのだ。映画の登場人物たちの気持ちだけじゃなく、この映画を観ている人たちひとりひとり(もちろん私も含む)が、それぞれ誰かに対して「逢いたい」と思っている、そのゼーーーンブの気持ちを、ひとつずつ代弁してくれているかのようだ。素朴さ、シンプルさの勝利だ。私も逢いたくなってきたもの。

 観終わってすぐ、この作品のことを検索してみました。そしたら、いろいろびっくり!

 まずエンディング曲の「逢いたい」です。なんと作詞が「永六輔」! 私はてっきり富山県の小学生の作文とかをそのまま歌詞にしたのかと・・・。あの素朴さはプロの仕業だったんかい! そして主人公のミコト。演じたのは浅井康博。どっかで聞いた名前だと思ったら、監督本人じゃん!浅井監督ぅ、 いい役、自分でやりやんのなー。そして! キュートなアイちゃん。私は地元の劇団の女優なのかと思っていたよ。ちがうじゃん! 長澤奈央というタレントさん。「忍風戦隊ハリケンジャー」という番組でブレイクしたんだそうだ。ハリケンブルー役だそうだ。「全国区」の有名人なのだ。ひゃああ。そうだったのかぁ。それは知らんかった。あの地味さ、素朴さは演技だったのね? ぎゃああ。ハリケンブルー・・・。(はやし)
by futohen | 2007-09-10 02:31 | 表現活動一般