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「バリバリ村の市民会館」

 札幌北陵高校(北海道)による上演。のっけの、劇中劇がおもしろかったです。ありゃ、普通に笑えたなぁ。あからさまなパロディで、タイトルが「北の国より」。モノローグもセリフもおもしろいです。たしかにパンは新しい方がいい。田舎をバカにしすぎと言うけど、バカにする仕方がコミカルだし、そこには愛も感じられる。なかなかいいですよ。「北の国より」はもっと長くてもよかったなぁ。ペガサス(だっけ?)まで作っちゃった辺り、気合いも感じました。

 ところで。私は10年ほど前、北海道の牧場で酪農のアルバイトをしました。あれ、キツいんですよねー。体力もそうだけど、住み込みバイトって、独特のストレスがある。だから気晴らしが必要です。私たちの場合はバイト仲間で飲みに行きました。毎週月曜の夜は夕食後に集まるって決まってる。別海とか標津とかまで行く。楽しかったなぁ。飲んだ後はカラオケです。車だから酔いを醒まさないと。で。いつもかならずみんなで歌う歌があったんですよ。

 横浜銀蝿の「汗かきベソかき Rock’n Roll Run!」です。

 誰かが「いーつだって、ナイスデイ!」って歌いはじめると、歓声を上げて全員で叫ぶ。「ナイスデイ!」。これ、名曲です。歌ってると元気が出てくる。しかもそれを私たちは、ちょっとだけ替え歌にして歌っていた。誰が考えたか知らないけど、中標津じゃ当時、その歌詞を知らない人はいないという話でした。もうねー。田舎暮らしや肉体労働のキツさや悲しさを嘆きつつ明るく笑い叫んで、歌いながら私は泣きそうになったり胸が熱くなったりしたものでした。

 俺たちゃいつでも全開さ!
 汗かきベソかき酪農ラン!
 死に物狂いでいくだけさ!
 声を枯らしてベーベーベー!(注 : 牛を追うときの声)

 ヘイ酪農!
 カーモン酪農!
 ファーンキー酪農いつまでも!
 ヘイ酪農!
 カーモン酪農!
 イッツオンリー酪農トゥナイッ!

 札幌北陵高校の作品を観ながら、私は当時のことを思い出しました。客席で勝手に熱くなっていた。クライマックスの「農協ブギウギ」のシーン。惜しいなぁ惜しいなぁ。自分の経験だから言うわけじゃないけど、あのシーンで横浜銀蝿をみんなが歌ったらすごかったと思うもの。ゼッタイ笠置シヅ子より横浜銀蝿ですよ。だってタイトルも「バリバリ」ですし。私に相談してくれてたらなぁ・・・、って、そりゃ失礼ですね。勝手なことを書いてすみません。(はやし)
by futohen | 2007-03-28 21:53 | 演劇一般