2006年 03月 14日
「東京タワー」
野球は、いつもそばにある、ものなのだ。
373ページ。松井がサヨナラホームランを打ち、その翌日は清原がサヨナラホームランを打つ。そのことにリリーは感じ入る。自分の生活あるいは人生において起こった出来事と、野球の試合とを、とっても近しくイメージしてしまう傾向は私にも顕著だ。リリー・フランキーと私とはその点で共通したメンタリティをもっているようだ。笑えるし泣ける。
松井も清原も、かつての長嶋や王も、きのうのイチローも。私にとっての愛工大名電とかも。本人(たち)のまったく与り知らぬところで、多くの人の生活や人生において、彼らは登場人物となって、主人公を励ましたり力づけたりしているのだ。
野球と、東京タワーと、母親と。
お正月の「ALWAYS 三丁目の夕日」といい、この「東京タワー」といい。日本人ならこれで泣け、みたいな作品に今年はやられ続けています。なんなんだろう。私の素直さは。この長編エッセイ(?)を私に推薦してくれたのは女性で、しかも男の子の母親でもある方なのだけど、女性が読むのと男性が読むのと、受ける思いはおなじなんだろうか。(はやし)
by futohen
| 2006-03-14 20:58
| 表現活動一般