ともことサマーキャンプ

 全国大会の3日目。これで3日間とも雨模様だなぁ。やたら暑かった去年の桐生が懐かしく思い出されます。県立青森中央(青森)「ともことサマーキャンプ」、県立前橋(群馬)「そばや」の2作品を鑑賞。「ともこ」は東北大会で観たときより惹き込まれました。(浅はかにも私は、このタイトルを「ともこ and サマーキャンプ」と読んでいました。「サマーキャンプ with ともこ」ですね)。たしかに「親の顔が見たい」とは別の作品だなと思いました。「親の顔」にはない趣向が鮮やかに決まっている。ただ東北大会の講評の「だんだん生徒が親に見え、親が生徒に見えてくる」というのは、ほめすぎ、あるいは深読みしすぎだと思いました。その効果は狙っていないのだと思いますが、狙うならもっと生徒の世界を書き込む必要があるのでは。この作品が、この大会で最も優れた作品のひとつであることは間違いないです。ただ私はやっぱり「親の顔」のほうが好きです。「親の顔」の親たちはもっと醜かった。エゴとは別に、「子を持つ母親→若い女性教師」「中年男性→若い女性」「上司→部下」「男性→女性」「裕福な家庭→欠損家庭」を見る目に差別心理が透けるというか、やっぱり本心では見下しているのが言外に感じ取られて、それがすごかった。「ともこ」の親たちの醜さからは目を背けられても、「親の顔」の親たちの醜さからは逃げられませんでした。「ともこ」もおもしろかったけど、私は青森中央版の「親の顔」が観たい。というのが「ともこ」を2回観た正直な感想です。

 最優秀賞
  ・帯広柏葉(北海道)「これからごはん」
 優秀賞
  ・県立松戸馬橋(千葉)「赤鬼」
  ・県立大船(神奈川)「音楽劇『アニータ・ローベルのじゃがいもかあさん』」
  ・県立青森中央(青森)「ともことサマーキャンプ」

 私は「赤鬼」「じゃがいもかあさん」「ともこ」の3作品が優れていると思いました。なので審査結果は順当な気もするし、意外な気もします。国立劇場の優秀校上演が楽しみです。最優秀賞の「これからごはん」を、私は中程より後方の客席で観ました。開演してすぐに「もっと近くで観ればよかった」と後悔しました。国立劇場ではぜひ近くでじっくり観たいです。(はやし)
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by futohen | 2009-08-03 20:45 | 演劇一般