授業見学@神奈川

 神奈川県のとある高校にて。「演劇」の授業を見学させていただきました。講師が夏井さん。アシスタントは小夏さん。「夏・夏」コンビですね。これで私がウソをついて「林夏彦」とでも名乗っていれば、「夏・夏・夏」トリオだったわけだ。うーん。私はバカ正直だなぁ。

 見学とはいえ、私もすっかり生徒たちに混じって授業を楽しむ。あの、「ブス!」は、びっくりしたなぁ。普通は言えないですよ。言えるわけがない。あれが言える間柄だってのがすごいよなぁ。雰囲気のいいクラスだなぁ。楽しい授業だったなぁ。ウチはちょっと難しく考えすぎなのかもしれない。そんな風に、わが身を振り返って反省もしました。今日は勉強になりました。夏井さん小夏さんO先生MさんOさん、ありがとうございました。

 ゼンゼン関係ない話。「ご教訓カレンダー」の2008年版が出ましたね。授業見学の帰りに本屋さんで発見。私これ大好きなんです。毎年楽しみにしています。トイレ用の(じゃなくてもいいけど)日めくりとしちゃ、相田みつをのと双璧なんじゃないのかな。私も言葉遊びが大好きだし、糸井重里のファンでもあるので、じつはいろいろ考えてはみるんです。だけどまったく思いつかない。作品が掲載される人、ひとりひとりに羨望。感心。尊敬。今年のナンバーワンは「みるきい」さんのこの作品ですね。見てすぐ、噴き出しちゃいましたよ。激しいのかぁ。(はやし)

 隣の部屋から、激しいあまぎごえが聞こえる。
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by futohen | 2007-10-29 23:33 | 演劇一般

「一瞬の風になれ」

 往復の新幹線で佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」(講談社)を一気読み。第2巻の終わり近くまで読みました。爽快陸上青春小説。なるほどおもしろいです。このあと第3巻はどうなるんだろう。読後感、というか読中感? が、「タッチ」のようです。あだち充の。ただなぁ、「本屋大賞」だの「吉川英治文学新人賞」だの「本の雑誌が選ぶ2006年度第1位」だの、そんなにいくつも賞をとるほどの傑作なのかなぁ。同じ作者なら「しゃべれどもしゃべれども」とか、同ジャンルの作品なら森絵都の「DIVE!!」とか、のほうがおもしろかったような気もする。私がへそ曲がりなのかなぁ。ま、すべては第3巻にかかっています。リレーでいうなら、アンカー勝負ですね。

 昨日、金沢で居心地のいい図書館を見つけたのでした。玉川図書館。雨だし、午前中はここにじっくり腰を据える。今日のレッスンの準備です。野田秀樹の「売り言葉」がいいな。おもしろそうだな。「こうだろう」と「ツエエ子」の悲しい恋の物語。福島県二本松市と岩手県盛岡市とでは、やっぱり言葉はちがうんでしょう。きっとゼンゼン。それでも、あのセリフをぜひ盛岡の人たちに読んでほしい、それを聞いてみたい。よし、レッスンの準備はOK、楽しみ楽しみ。・・・だったんですが、諸般の事情でこれは次回以降に持ち越しです。ぜひ、またね。

 写真は、昨日の、金沢の玉川図書館のとなりの公園です。秋だなぁ。(はやし)
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by futohen | 2007-10-28 23:39 | 演劇一般

 金沢21世紀美術館に行きました。開館してまだ3年の新しい美術館。ここ、いいですね! 雨でしたが、見学客がいっぱい。つぎまた金沢に来たときも、ぜひ立ち寄りたいです。

 日比野克彦の、あの船! あれ、いいわ~。ああいうの、少年の心がくすぐられるわ。でっかい船が3隻、展示室にどどーんと置かれている。中に人が入れるほどの大きさです。名前は「金沢丸」と「明後日丸」と「あざみ平丸」。(←「あざみ」はくさかんむりに「助」。「あざみひら」は新潟県の地名です。越後妻有アートトリエンナーレがこの企画の「出航地」だったことが命名の由来のようです)。日比野克彦だから、船は当然ダンボール製。耐水加工したダンボールは茶色っぽくて、昔の木製の帆船のような色合い。「船だな!」って感じですよ。

 そしてなにより、船全体がアサガオのタネの形をしているんですよ。丸っこくて、寸詰まりで。昔のチョロQみたいな感じのフォルムですわ。いいなー。タネ状のでっかい船。もう、うっとりしちゃいました。これ、実際に船出するんだそうです。本当か? ぜひ見たいよ、船出。

 ソフィ・カルの「ヴェネチア組曲」。モノクロの写真が数十枚と、その脇に英語の文章が添えられています。写真はどっか外国の街だ。特にどうってことはない。でも解説を読んでたまげました。作者のソフィ・カルは「孤独を癒す」ため、パリの街で見知らぬ人を尾行する。そしてたまたまその人物がヴェネチアに行くことを知り、ソフィはヴェネチアまで追跡するんですよ。

 展示されているのは、その13日間(!)にわたる追跡行の記録写真、および追跡日記。これが、いかにも孤独な人が書いたっぽい文章で・・・、きっついなぁ。パリからヴェネチアまで追って行くって、そこまでやるかソフィ? 知らん人でしょ。どうしてほしいのよ。その執着心というか、暗い情念のようなものに、なにかこう、打ちのめされたような気分になりました。(はやし)
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by futohen | 2007-10-27 23:57 | 表現活動一般

ズワイガニ未解禁

 いま香林坊のホテルです。金沢です。上越新幹線のMaxたにがわで約1時間半。越後湯沢からは特急はくたかで約2時間半。秋だし、しかも雨が降っています。北陸本線の車窓は本当に素敵だ。金沢まであっという間でした。富山とか高岡とか、大きなマチに大雨が降っているのを特急の車内から眺めるのも、妙にワクワクしたなぁ。それもこれも陸路、鉄道旅行だからこそ。前回金沢に来たときは羽田から空路でした。やっぱり私は鉄道が好きなんだなぁ。

 夕食は近江町でシーフードをたらふく食べよう。・・・と意気込んでいましたが、かに漁の解禁は11月7日なんですね。うーん。残念。でも満腹ですわ。帰り道、腹ごなしを兼ねて、百万石通りを犀川までぶらぶら歩く。明日は、どんなに大雨が降ろうと、犀川べりでぼんやりして(白山が見えるといいな)、金沢21世紀美術館にも寄ってみようと思います。楽しみ楽しみ。

 写真は夜の百万石通りです。明日はもっといい写真を撮るよ。秋の金沢。(はやし)
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 ※金沢のテレビでは、「報道ステーション」と「モップガール」の間に「探偵!ナイトスクープ」をやっています。文化的に、金沢はやっぱり関西の影響が強いんだろうか。
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by futohen | 2007-10-26 22:29 | その他、バスケット項目

決戦というより決算

 こまばアゴラ劇場にて。ワークショップ研究会の集まりに出席しました。

 今夜の集まりは講師を招いての「講座」ではなく、研究会メンバーによる文字通りの「研究会」です。今後の活動方針を話し合って決める。来月の「研究会」で、メンバー各自のやりたいプランをプレゼンすることになりました。おもしろそう。ますます大学のゼミみたいになってきましたね。私はコンペにゃ負けたっていいんです(自分でやりゃいいだけのことですから)。むしろ自分の興味を見つめ直すいい機会だと思っています。決戦というより決算。

 今後の「講座」に講師としてお招きしたい方の名前を、夢でいいから挙げてみようということになりました。なんと(と言っては岸井くんに失礼か)、真っ先に名前が挙がったのが「岸井大輔」くんでした。そしてひとしきり岸井くんの話題で座が盛り上がる。おおおおお、すっごいなぁ岸井くん。いや、名前が挙がったってゼンゼン不思議じゃないよ。それにしたって「いの一番」に名前が挙がるなんてなぁ。もう、そんな存在なんだなぁ。もし「岸井講座」が実現したら、ポタライブだけじゃなくて「P」もぜひやってくださいね。なつかしい。(はやし)
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by futohen | 2007-10-25 23:42 | ワークショップ

 ローレンス・ブロックの「泥棒は深夜に徘徊する」(ハヤカワミステリ)を読んでいます。泥棒バーニイ・シリーズの最新作。これが10作目になる人気シリーズだそうです。私は初めて手に取りました。そもそも私は翻訳ミステリをほとんど読みません。今年はこれで2冊目です(もう1冊は、話題になっていた「あなたに不利な証拠として」)。たぶん年内は2冊で終わるでしょう。で、年に2冊も読むなんて今年はどうかしている。・・・というレベルの読書量です。

 めったに読まないものだから、読むのに時間がかかる。でも、新鮮なおもしろさもある。発見もありました。まだ半分しか読んでいないので、スジには触れません。

 50ページの上の段に「行動化」という言葉が出てきます。アクティング・アウト。“acting out” という原文をこう訳したのだ。でもたぶんこの「行動化」という訳語はイマイチです。よくわかんないでしょ? アクティング・アウトって、例えばこんなこと(であるよう)です。

 主人公のバーニイの述懐に曰く。彼はある時期、心の痛手に対処しようとして、あまり誉められたことではない3つの行動に走った。まずは1週間酒びたりですごすこと。そのつぎに手当たり次第に女の尻を追いかけ回すこと。そして最後は憑かれたように泥棒稼業に励むこと。その当時のことを指して、「アクティング・アウトに走った時期」とバーニイは語っているのです。

 ・・・なんとなくわかる。これを「行動化」という耳慣れない訳語に押し込めちゃうのは、私はちょっと納得がいかない。ニュアンスが伝わらないよね。さりとて、「これだ!」という、的確で平明で洒落た言い回しがなかなか思いつかず、昨日から身もだえしています。なにがいいだろうね。

 そして。こういう作業はいい訓練になるぞ。と思ったのです。

 私はこの数年、言語表現力の衰え(あるいは不足)を痛感しています。言いたいことが頭の中にあるのに、言葉でそれをなかなかうまく言い表せない。もどかしい。そういう私にとって、英文和訳というか、例えば英々辞典を見て、適訳を考えてみるみたいなのは、恰好の頭の体操というか、頭のピラテスというか。翻訳ミステリを読んでみて、このことがいちばんの収穫。

 ま。あれですよ。外国語の勉強をしたいなら別です。その単語の持つイメージを、ぼんやりとした広いイメージのまんま、あえて日本語に変換したりはせずに受け入れるのが正しいやり方なんでしょうが、それはそれ。これはこれ。いまはいま。私はなにより自分の日本語力をどうにかしたい。仕事で必要だからね。死活問題ですわ。どうにかせな。(はやし)
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by futohen | 2007-10-24 00:28 | 表現活動一般

 次回のワークショップは11月10日(土曜)です。「俳優を目指さない演劇ワークショップ」です。いつものように楽しくやりましょう。お申し込み、お待ちしています。遠慮なさらずに!

 さっき唐突に思い出しました。ご存じの方はご存じです。私はしばらく「豊かな人生経験」に憧れて、国内をふらふらしていた時期があったんです。大きなリュックを背負って歩き回っていた。そうこうしている間に無性に演劇がやりたくなって、というか演劇にカムバックしたくなって、「ひとまず旅はもういいや」と思うようになりました。テレビのチャンネルを替えるみたいに、自分の世界を「旅」から「芝居」にガチャッと切り替えよう。山口県内、宇部辺りの国道を東に向かって歩きながら、すっごく気分がすっきりした。あの気分は忘れられないな。アタマが澄み切って、気宇壮大な心地さえした。前だけを見て、これからの自分が楽しみで仕方ない。国道をすごい速さで歩きながら満面の笑みを浮かべていたはずです。気持ち悪いね。

 そのころ、歩きながらよく口ずさんだのはエレ・カシの「今宵の月のように」でした。

 ロング・ディスタンス・ウォーカーの日々に区切りを付けたのが1997年の11月10日です。旅の終着点は大阪でした。その3日後に上京。というか帰京? 再上京? 世田谷に生活の拠点を置き、演劇との関わり方を模索しつつ、いろいろあって今日に至るわけですわ。

 そうして今度の11月10日が来ます。10年たって、いまの私はこんなことをやっているんだなぁ。予想できた気もするし、意外な気もします。今度のワークショップのアシスタントは、じつは再上京するに当たって真っ先に連絡を入れた相手です。不思議な縁です。どっかの公衆電話から「オレ東京に帰るよ。芝居やるよ。待ってろよ」みたいなことを言った覚えがある。

 ワークショップのBGMは渡辺美里の「10years」にしましょうかね。泣いちゃうね。

 ま、それらは全部、ワタクシ事、オレ話です。いままでの53回のワークショップの延長線上に、今度の54回目のワークショップがあります。なにも特別じゃない。いつものとおりです。いつものように楽しく明るく気楽に演劇で遊びましょう。どうぞお楽しみに!(はやし)
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by futohen | 2007-10-23 00:52 | ワークショップ

 往復の新幹線で最相葉月の「星新一 一00一話をつくった人」(新潮社)を熟読。ショートショートはたくさん読みましたが、星新一氏ご本人の人となりを私は全く知りませんでした。大会社の御曹司だったのね。ひゃああ。こんど「人民は弱し 官吏は強し」や「祖父・小金井良精の記」も読んでみようと思います。あとひさしぶりにショートショートも。

 「台所」をテーマにした90秒スピーチ。それを材料に台所が舞台のエチュード作品をつくる。いろいろ模索しています。「台所」以外にもテーマを考えてみよう。(はやし)
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by futohen | 2007-10-21 22:53 | 演劇一般

「星屑とボタン」

 こまばアゴラ劇場にて観劇。仙台の三角フラスコの公演です。第49回のワークショップで進行役をお願いした瀧原弘子さんの劇団です。東京と仙台の2都市公演の今日が初日。東京公演ってことはつまり旅公演なわけです。みなさん、今日はお疲れさまでした。いまごろアゴラの5階で、みんな夢の中なんだろうなぁ。それともまだ起きてるのかしら。飲んだり、煙草を喫ったり、もちろん語ったりとか。いいなぁ。そういう合宿みたいなの、楽しそうだなぁ。

 今日が初日なので、ここでは内容には触れません。ただ1点のみね。目と目を見交わすこと。アイコンタクト。それがきれいで、目と目の間に「透明な線」が見えた瞬間がありました。「目線」とか「視線」とかよく言います。それって本当に「線」なんだなぁと思いました。私にはまっすぐな線が見えましたよ。「おおお!」と感心しましたよ、瀧原さん。あなたの目からピシッと。

 終演後、初日の打ち上げにお邪魔します。写真は作演出の生田恵さん(左)と主演の瀧原弘子さん(右)と私。ご満悦です。今夜はいい夜だ。ありがとうございました!(はやし)
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by futohen | 2007-10-20 01:39 | 演劇一般

 こまばアゴラ劇場にて観劇。昨日今日と2夜続けて観させていただきました。一人芝居の2本立て公演なのです。堪能しました。これはいいですね。私はもう10年も前、短編パフォーマンス作品のオムニバス公演を毎月企画していました。私自身も(白石加代子風の)朗読パフォーマンス作品を作って、毎月出演していました。その当時のことを思い出したな。

 「ウエストバージニア州立大学最期の学内放送」と「レボリューション革命」。ともに若い男性がある夜に不思議な体験をするお話です。どちらも俳優の個性が活きた、魅せ方の上手な作品でした。なのでね。「欲」を言いますね。短編作品を2本並べてみました、というだけじゃもったいないです。1+1を5にも10にもできたように思えて、「ああ、惜しいなぁ」と思いました。

 せっかく前者は仙台から、後者は大阪から、実力のある方々が作りこんで東京に持ってきた作品です。そしてせっかくのカップリングです。片や仙台の夜、片や大阪の夜、という印象をこの東京公演ではあえて強調してもよかったんじゃないかしら。私だったら具体的な地名をどこかにひとつ入れたいです。これを「桜木町効果」と私は呼んでいます(山崎まさよしの「ワン・モア」の歌詞から)。あと方言が使えるなら、東京ではゼッタイ方言でセリフを喋ったほうが魅力的です。ゼッタイそうです。主人公たちの生活者としての重みが増して感じられるから。

 同じ日付の深夜、同じような時刻に、仙台と大阪でそれぞれ不思議な体験をした人がいる。

 それを今夜の日付としたなら、アゴラ劇場でこの作品を観た帰り道、こんどは私が不思議な出来事にめぐり会うのかもしれない。仙台ではアルバイト青年の彼が、大阪では錠前屋さんの彼が、そして東京では私が、今夜の主人公なのかもしれない。観客にそういう想像をさせられたら、素敵じゃないですか。どうでしょ。ちょっと「恋する惑星」みたい。ちがうかな。(はやし)
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by futohen | 2007-10-16 21:55 | 演劇一般