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幕間インタビュー

 昨日の優秀校東京公演について書き漏らしたことを書いておきます。大船高校も青森中央高校も幕間インタビューがなかなかよかった。大船高校は「おりん」の口跡がきれいなこと(作品のなかではずっと作り声でしたから)、「達吉」が自分のことを「私」と呼んでいることに感心しました。ちなみに質問者の質問(原作にはない河童を登場させた意図を問うもの)も的を射たもので、それに対する回答も納得のゆくものでした。やっぱり確信的だったんですね。

 私は大船高校の作品はもう全国のどの学校も真似のできない水準に達していると思います。ただ全国大会の講評で審査員がぽろっと言った「既視感」という言葉が私にはひっかかる。そのときは「酷だなぁ」と思いましたが、でもたしかにどこかで観たような、というか、土田先生の作品群を想起させられます。それはそれで立派なチャレンジであり創造的な態度であると思います。でも異なる作風の作品も観てみたいと一観客として思いました。

 青森中央高校は「ショウヨウ」の、30人近い部員の誰一人欠けても作品は成立しないので体調管理に特に注意したという趣旨の発言に感心しました。年齢的には高校生だけど、意識は社会人ですね。「社会」人。部活動や演劇活動を通して、高校生が社会参加している。地域的にも世代的にも「高校」の外側とつながっている。すばらしいです。(はやし)
by futohen | 2012-08-26 10:06 | 演劇一般